墨色

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ちょっと前の話だけれど、港での海釣りに行った仲間とともに今度は船釣りを決行した。
深夜3時、後輩の車で一路余市へ向かう。仄暗い、魅惑の朝焼けに染まる海に浮かぶ船の灯り。今回はイカ釣りだった。

釣り針に指を引っ掛けて流血したり(ほんとうに酷い目にあった)、酔い止めを飲むのが遅くなってちょっと船酔いしたり(わたしはなんとかセーフ)、そもそもイカがなかなか見つからず船長さんが焦り出したり…。トラブルはいろいろあったものの、4人でお腹いっぱいになるくらいにはイカが釣れた。わたしも6杯釣ることができた。

翌日、みんなを我が家にご招待してそれぞれ思い思いに調理した。わたしは釣ったその日に眠たい目をこすりながらイカと大根の煮付けを仕込んでおいた。課長はホイル焼きを準備してきてくれて、「とりあえず捌いてきた」という後輩のイカはグリルで姿焼きにしたり、イカリングフライにしたり。もちろんお刺身も準備した。何から何までイカ尽くしの豪勢なパーティーだった。
「また船釣りをやりたいね」とみんなで話していたら、後輩がまたサクサクと予定を立ててくれて、10月にもう一度行ってくる予定。そのころにはきっと海の上は凍えるほどに寒いだろう。「アウトドア用の防寒着を買わなくちゃ」なんてみんなでわいわいと話す時間もこれまた一興。こんな楽しい思い出なら、もっともっとたくさん作っていきたいのだけれど。

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船の上で墨を吐きながら元気に泳いでいたイカたち。帰るころには愛着がわいて、自分で〆るのがとてもかわいそうだったから、課長にお願いして〆てもらった。

みんなおいしかったよ。ありがとう。
命をいただくってこういうことなんだなぁ、と実感した一日だった。