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日ごとに変わる天気予報にやきもきしながら、結局のところ稚内に行くことは諦めてしまったのだけれど、一泊二日で豊富町を思う存分満喫でき、われながらとてもいい選択をしたと思う。まさに「二兎を追うもの一兎も得ず」というやつだろう。

初日はずっと泊まってみたかった温泉宿で温泉三昧。石油の混じるめずらしいお湯で、夜の月見風呂はもちろん、早朝、冷たい空気がぴりっと締まった露天風呂で朝焼けを眺めるのもとてもよかった。
翌日、観光のためにレンタサイクルを借りるも、まさかの“電動自転車品切れ”というピンチに見舞われた。そのため、大規模草地牧場までのとんでもない高低差をママチャリでえんやこらと走ってみたり(途中で泣く泣くギブ)、サロベツ原野までの約13kmの道のりを向かい風の中ママチャリでひたすら爆走してみたり(お尻が痛い)と、思いのほかワイルドなひとり旅になった。
来年こそは車の運転の練習をしようと心に誓い、特に大規模草地牧場は次のリベンジに期待したい。

何より天気がよかったのだ。自他共に認める雨女のわたしが旅に出たというのに、折りたたみ傘を家に忘れても平気でいられるくらい雨の予感がなかった。

この空の青さと果てしなく続く牧草地のライトグリーンが目に眩しくて、サロベツ原野の向こうの利尻富士雄大にそびえる様がはっきり見えて、どれもこれも、ひとりで味わうにはもったいなくて、まるで夢の世界にいるようで、胸がいっぱいになった。泣きそうになった。
ひとは、ほんとうに美しいものを見るとこういう気持ちになるんだなと、そんなことをあらためて思う旅だった。

ちなみに、往路は特急宗谷(JR)で。復路は特急はぼろ号(バス)で。
復路のバスは留萌で高速に乗るまでずっとオロロンラインを走るため、ちょうど海に沈む夕焼けを眺めながら帰ってくることができたのだけれど、これまたすばらしい景色で感動した。留萌で17時55分前後に日の入りを迎える時期なら、特急はぼろ号の最終便はたぶん最高のタイミングだ。個人的な備忘録としても、ここに書き残しておきたいと思う。

宗谷地方、今年最後の夏の思い出。