sunshine yellow

明日、とても久しぶりに“すきだったひと”に会う。

別にデートでもなんでもなく、もちろん二人きりで会うわけでもなく、メインは彼に会うことよりもミスチルの25周年LIVEに行くことなんだけど、服をどうしようかなとか、靴を、カバンをどうしようかなとか、そんなことばかり考えてる。
ハンドのネイルは思いっきり派手にした。ショッキングピンクとパンプキンイエローのブロックネイルをいくつかアクセントにして、残りの指先はピンクとイエローの単色シロップネイルをランダムに配色。フットネイルも色を合わせた。まるでドラゴンフルーツとマンゴーを思わせるような、夏らしいカラーだ。
わたしが彼をすきだったのは、もうすっかり過去の話。あのころは、たとえ休日でも、彼に会う日にこんなド派手なネイルはぜったいにしなかった。もっと背伸びして、かわいいよりもきれいと言われるような大人っぽい女性でいたかったから。今思えばちゃんちゃらおかしい話だけれど、あのころのわたしは、彼を想うことにただまっすぐで、とても一生懸命だった。

カメラマンの彼のことも、いつか、そんなふうにすきになれたらいいと思う。
つないだ手のやわらかさとあたたかさを、わたしはこの一週間ずっと反芻するように思い出していた。世間では、某国会議員や昔のアイドル女優が「恋人つなぎ」を撮られて大騒ぎ。なんだか嫌な感じだけどわたしにとってはわりとタイムリーな話で、彼がわたしと指を絡めて手をつないでくれた理由はなんだろう?と考えてみるものの、やっぱりよくわからない。
しばらく続いていたLINEはぱったりと返事が来なくなって、さみしいと思う反面、まぁ、またそのうち思い出したように連絡が来るだろうし、わたしから連絡をすることもあるんだろう…と考え直したら気が楽になった。あれから彼はどうしているかな。何を思っているだろう。彼の「またね」は、どんなに時間がかかってもこれまで一度も嘘をつかなかったから、もう一度だけ信じてみたいと思う。

それでは皆さま、よい夏休みを。わたしはまもなく北海道に旅立ちます。