金色

日曜日の昼下がり、思い立って初詣に出掛けてきた。

まずは、わたしが住んでいる地域の氏神様へお参りに。自宅から徒歩2、3分程度のところに小さなお社があるにもかかわらず、恥ずかしながら引っ越してきて初めて鳥居をくぐった。拝殿の真正面からやや左に立ち、背筋を伸ばして、二礼二拍手一礼。授与所もなく、本当に地域のお社という雰囲気の神社なんだけど、拝殿のすぐそばに小さなおみくじの箱があった。一体だれが管理しているのだろう?

さて、川を渡り、最寄りの駅を横目に、踏切を越えて、てくてくと坂道を上ること20分。すこし汗ばんできたころに見えてきた「初詣」の赤い幟。みなとみらいまで一望できるほど見晴らしのいい高台には、となりの地域の氏神様が鎮座している。ここはこのあたりでも比較的大きなお社のようで、宮司さんも禰宜さんも巫女さんもいらっしゃる神社らしい神社。お手水で手を清め(ハンカチを忘れた)、拝殿の前で姿勢を整え、二礼二拍手一礼。願いごとはさっきと同じ。ここには書かないけど。おみくじは「小吉」。でも、“今までの悪い運も開けて栄える御籤”だそうで、今年一年、期待大!ということにしておこう。

この神社で数量限定で授与している御朱印帳がとてもかわいくて、ご縁があれば拝受したいと思ったのも参拝した目的のひとつ。聞いてみるとまだあるということだったので、迷わずいただいてきた。
御朱印を待っている間に「どちらからいらしたのですか?」と聞かれて、すぐとなりの地域だと答えると、「この御朱印を目当てに、わざわざあの駅を降りて、あの急坂を上って、岐阜やら栃木やら全国各地からお参りいただいているんですよ~」と宮司さんが教えてくださった。なるほどたしかに、見渡せば“御朱印ガール”たちがたくさんいるではないか…!肝心の御朱印も、元日から節分までの期間限定で金色の干支のイラストをあしらったデザイン(という言葉はそぐわないかもしれない)に変わるのが人気らしい。
「寒い中ようこそお参りくださいました」という言葉とともに、とても丁寧に対応していただいて、「ありがとうございました」を自然に心を込めて伝えることができた。近所にこんなすてきな神社があったとは…暇な週末のいい散歩コースになりそう。

帰りは急坂をどんどん下り、図書館で予約していた本を受け取り、スーパーに立ち寄って食材を買い込み帰宅。
自宅にひとりでいるといろいろなことを考えてしまうから、無理やりにでも外に出て自分の五感を刺激することに努めたい。そういう意味では、今日はとても充実した一日だった。