indigo

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不意に届いたメールは味も素っ気もなかった。
仕事は仕事と割り切るひとだってこと、それくらいわかっているけど、「久しぶり」とか「元気?」とか、そういう一言があってもいいんじゃないの?と思いながら、わたしも本題だけのつまらない返事をした。彼の質問にわたしが答えた形だけれど、彼からは「ありがとう」の一言もなく、わたしはいささか腹が立った。
そんなの、今に始まったことじゃない。ドライな関係は寂しくもあり、心地よくもある。この半年間は、たぶん毎日すこしずつ彼とさよならする時間だった。手のひらで掬えばさらさらとこぼれ落ちる砂のように、思い出にも感情にもべたべたした甘ったるさはもうない。この砂を辺りにまき散らせば、彼と上手にさよならできると信じている。
寂しくて、切なくて、悲しくて、涙が枯れることなんかないと信じて疑わなかったけど、半年かけてやっとここまできた自分を褒めてあげたい。

4月以降は仕事のことでも激動の毎日だった。浮き沈みが激しく、むしろ沈んでいる日のほうが多くて、何度も「辞めたい」とか「死にたい」とか「福岡に戻りたい」とか思ってた。それはここにも綴ってきたとおり。
最近、仕事に対する自分の気持ちが明らかに変化したのを自覚している。何かきっかけがあったわけじゃないけど、「こうしたらいいのかな?」というのがすこしずつ見えてきた。そうすると、仕事は途端におもしろく思えるようになるもので、総じて生きることすらとても楽に考えられるようになった。
仕事のことも、すきなひとのことも、すべてが我慢の半年だった。つらかった。くるしかった。毎日下ばかり向いて歩いてた。だから、これからはなるべくたのしいことをたくさんしよう。たのしいことをたくさん考えよう。一生懸命に仕事をしよう。胸を張って、前を向いて、一歩ずつ前に進むことを決してあきらめないようにしよう。そんなことを思っている。

金曜日、久しぶりにすきなひとに会う。
すこし緊張する。どきどきしている。それでも、この気持ちは揺るがない自信がある。ここまで来るのは長かった。大変だった。このタイミングだから、よかった。笑顔で会うこと。たのしく過ごすこと。大丈夫。今のわたしならちゃんとできる。

写真は銀座4丁目の交差点にて。
夕闇に暮れてゆく空が、ただ、ただ、うつくしかった。