薄紅色

ポケモンが20周年だそうで。
当時のわたしはまだ小学生。親が妹に買ってあげてたゲームボーイを妹に借りて、“金”をプレイしたことがありました。(なぜわたしは買ってもらえなかったのかしら?)ピカチュウがうしろをくっついて歩くのがかわいくて、画面の中で一生懸命に戦ってる姿がいじらしくて。あぁ、懐かしい。懐かしくて涙が出そうだよ。
あの当時のオトナの心境って、すこし前に子どもたちの間で流行った“妖怪ウォッチ”に対してわたしが感じたものと同じようなものなのかなぁ。なんだかよくわからないキャラクターに夢中になって、一生懸命グッズを集めたり、アニメを観たり。何がおもしろいんだろう?って、わたしにはちょっとよくわからなかったけど、オトナの世界とはかけ離れた場所で、子どもたちの世界は夢にあふれてるんだね。それは、きっと今も昔も変わらないはず。それなのに、いったいわたしはどこに夢を落としてきたんだろう。

今日は天気が良かったから、ひとりでお散歩をしました。飽きるまで自分の足で歩くことを決めて、家を出ました。ウォークマンから流れてきたのはタイミングよくミスチルの『足音~Be strong~』で、ほんとうに、その歌詞のとおり、こんなふうにして歩くのはとても久しぶりだなぁと思いました。路地裏に迷い込んで、護国神社でお参りをして、舞鶴公園天守閣跡にのぼり、その下の梅園で梅の花を観て、てくてく歩いて帰宅。家を出てから帰るまで、2時間近く経っていました。
ミモザが咲きはじめ、沈丁花の香りが鼻をくすぐり、桜のつぼみが少しずつ大きくなって、梅はそろそろ見ごろを終えそうで。大きなカメラを持っていかなかったことをちょっと後悔してしまうほど、あちらこちらで春の気配。季節はまたひとつ、先へ進んでゆくようです。置いてけぼりにならないように、わたしもしっかり歩いていこう。

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すきなひとも、わたしも、4月からどうなっちゃうのか未だによくわからないままで、「もう一年、あと一年」の気持ちばかりが募ってゆくからもどかしい。「帰りたい」という彼の気持ちはわかるし、彼にとってはそうなるのが一番いいということもわかってる。でも、「帰らないで」と思う。「行かないで」と思う。どうしても、そう思ってしまう。
今日だって会いたかった。でも、言えなかった。もどかしさを抱えたまま、いつもどおりの週末が終わった。すきの気持ちは募るばかりで、なんだろう、どうしよう、わたしはどうしたらいいんだろう。

夢も、恋も、手に入れられないオトナになったわたし、あのころ大事に育てていたピカチュウに見られたら大笑いされちゃうかもね。