飴色

台風が迫る福岡、時折雨風が強くなるけど今は穏やか。
明日は会社のひとと熊本まで「栗拾い」に出かけるはずだったけど、台風襲来のため中止になった。多忙だった仕事も落ち着きを取り戻してきた今日この頃は、わざわざこっそり休日出勤する必要もない。すきなひとも埼玉へ帰ってしまった。
そんなわけで、何の予定も約束もない三連休がだらだらと過ぎてゆく。

こんなふうに暇をもてあそぶのは久しぶりで、せっかくの休日を無意味に過ごすのもなんだかもったいなくなって、何をしようかと考えながら近所のスーパーへ出かけた。台風に備えて早めに食材を買い置きしておこうと思って。
お豆腐や油揚げのコーナーの近くでふと納豆が目に入り、いつもなら絶対に買わない納豆を思い切ってカゴに放り込んでみた。小さいころから大嫌いな「納豆」、なんとかして食べられるように研究してみよう!と思いついてのこと。
帰宅してお昼時、さっそく納豆を開けてみた。情けない話だがいざ開けるときには勇気が要った。納豆の何が嫌いなのか自分でもよくわからないけれど、相変わらず臭い食べ物だと思った。付属しているタレとからしを入れて、納豆と同じくらいの量のネギを入れて、大さじ1杯くらいのマヨネーズも入れて、ぐるぐるぐるぐるかき混ぜた。
“納豆嫌いはマヨネーズで克服!”という話をどこかで聞いたことがあったのだ。ネギのつんとした刺激とマヨネーズのまろやかさ。事実、かき混ぜたあとはあの納豆の独特の匂いが不思議としなかった。恐る恐る一粒を口に運んでみた。あぁ、けっこうイケるかも。決して「おいしい」とは思わなかったけど、まったく食べられないというほどでもなくなった。マヨネーズの力ってすごい!
とても小さなパックの納豆だけど、無事にひとりで完食できた。残り3パックもこの調子で食べきれそうだ。こんなふうにオトナになってから苦手を克服できるとは思わなかったから、ちょっと自分をほめてあげたい。とは言え、タレとからしだけでおいしく食べられるようになるにはまだまだ程遠く、ネギとマヨネーズだらけの納豆も自宅だからこそできる食べ方。道のりはもう少し険しい。

忘れもしない小学校1年生のとき。給食に「おかめ納豆」が出て、わたしはそれを食べられなくて、放課後まで居残り給食をしたことがあった。となりの席の栗原くんも納豆嫌いで、わたしたちは、ただ家に帰りたい一心で泣きながら納豆を食べた。秋の味覚のおいしい「クリ」は栗原くんの「栗」の字なんだと、そのとき初めて知った。彼は今、どこで何をしているだろうか。
いつもより遅く帰ったわたしが「給食を食べられなくて居残りさせられた」と言っても、親は何も言わなかった。「いただきます」の意味、出されたものは残さず食べること、方法はどうであれ、子どもたちはちゃんとそれを学んで大きくなった。そういう時代だった。

明日は三連休最終日。昼間からアルコールを嗜みつつ編み物を練習する予定。