pearl

雪が降った。大きな大きな白いふわふわが空から無数に降ってくるのを、わたしは会社の窓から眺めていた。仕事を終えて会社を出るころには雪はやんでいた。道端の木々にうっすら雪が積もっているようすは、まるでお菓子にふりかけた粉砂糖のようだった。

帰り道、真上にきらめくオリオン座と見つけた。左手には三日月がほほ笑みながら沈んでゆくのが見えたから、きっと明日はいい日になる、と思った。