mauve

久しぶりの連休だった気がするけれど、どこか遠くに出かけたりとか、特にそういうことはなかった。


大好きな場所で大好きなことを仕事にする。つまりは、北海道で絵を描くことを仕事にする、ということ。でも、「描かなくちゃ」と思って描く絵は駄作ばかりだった。描いていてもちっとも楽しくなくて、「描かされている」ことを思うだけで気が乗らず、わたしは絵を描くことを仕事にする、ということに初めて抵抗を覚えた。
筆は遅々として進まず、刻一刻と迫る締め切りに追われ、ただ、そのチャンスを掴むためだけにきりきりとした毎日を過ごす。仕事をする、ということは、何であれそういうこととわかっていながら、そんなことを続けていたら、わたしはいつか絵を描くことが大嫌いになってしまうのではないか、と思った。だからと言って、今の仕事をそれ以上に楽しめるかと聞かれれば迷うことなく「NO」と答える。でも、絵を描くことから目を背けたくなるよりはマシじゃないかと思ってる。

あらためて、わたしは勉強をすることにした。このままではどちらも中途半端になってしまって、まさに、「二兎を追うものは一兎をも得ず」の状態になることは目に見えているから。

「君は、まず考えることから始めるけれど、考えて考えて考えすぎて、結局行動に出せないタイプだね。考える前に動いてみたらいい。きっと何かが変わるよ。君は俺ととっても似ているから、何となくわかるんだよ。」とは、入社したときにOJTでお世話になっていた先輩(と言っても18歳も年上の)に言われた言葉。出会ってまだ数週間なのに、このオジサンはわたしのことをよく見ていてくれてるんだなぁ…と感心したことをよく覚えている。

本当は、今回だって、考えすぎて行動が伴わなかっただけのこと。挑戦しないための正当な理由を並べ立てて、たとえそれが嘘じゃなくても、結局、挑戦することから逃げたのはわたし。いつだってこんなことの繰り返し。リスクを取らずに安全な道ばかり選んで、…逆に言うと、リスクを取る勇気がないから安全な道しか選べないくせに「毎日がつまらない」なんてぼやいている自分。心の底から大嫌いだと思う。

わたしは、いつからこんなにつまらない人間になってしまったのだろうか。