若竹色

自分で作るごはんを食べるとほっとするのは、きっと、いつの間にか母の味を受け継いでいたからだろう。昨夜作った、甘い卵焼きの入ったお弁当をお昼に食べながら、ふと、そんなことを思った。
試験が来週末に迫っているけど、いまいちやる気が出ない。今回がダメなら次でいいや、と、端から諦めてしまっている自分がいる。これはよくないことだ。今からでも、できるだけの努力をしようと心を入れ替える。
会社からの帰り道、コブクロの「蕾」がイヤホンから流れてきて、歩きながらすこしだけ泣いた。たまにはそんな日があってもいい、なんて、自分に言い聞かせながら夜道を歩く。見上げた空には一面に分厚い雲が広がっていた。そろそろ、雨が降り出しそう。