2016-04-19から1日間の記事一覧

silk

あの日の夜のことは、きっと、ずっと、忘れないだろうと思う。生温くて湿ったような春の匂いも、すきなひとの傘に落ちる雨粒の音も、濡れたアスファルトを照らす信号の色も、「好きでした」と告げた瞬間の彼の表情も。「何を馬鹿なことを」と言いかけた彼は…