pink

昨日は東北で仕事だった。晴れ男のカメラマンと雨女のわたしの力が拮抗した結果は雨のち晴れ。カメラマンが彼だったら、雨男×雨女でたぶん一日中雨だっただろう。

ここ一週間ほど、彼からの連絡はない。
仕事では、一切彼と顔を合わせなくなった。「担当から外れたんだ」と打ち明けられたのは4月の終わりのことで、「あぁ、これで彼に会うのは最後になるかもしれないな」と、そう思った。それからまぁ紆余曲折あって、ときどき連絡を取るようになって、この前会ったときも同じことが頭を過ぎった。でも、その次を約束したり、「また会いたい」と直接伝えたりする勇気はなかった。
8月は、「おはよう」から「おやすみ」まで、ほぼ毎日のように彼とLINEで連絡を取り合っていた。だからこそ、音沙汰がない今の状況を考えると少し不安にもなるんだけれど、「また連絡するよ」と末尾にハートの絵文字を添えてくれた彼の言葉を、わたしは信じて待っていようと思う。
だってほら、「果報は寝て待て」だもんね。

「伝えることは、覚悟すること」―たまたまチャンネルを合わせた24時間テレビで、小山くんがいいこと言ってた。本当にそのとおりだと思った。

sunshine yellow

明日、とても久しぶりに“すきだったひと”に会う。

別にデートでもなんでもなく、もちろん二人きりで会うわけでもなく、メインは彼に会うことよりもミスチルの25周年LIVEに行くことなんだけど、服をどうしようかなとか、靴を、カバンをどうしようかなとか、そんなことばかり考えてる。
ハンドのネイルは思いっきり派手にした。ショッキングピンクとパンプキンイエローのブロックネイルをいくつかアクセントにして、残りの指先はピンクとイエローの単色シロップネイルをランダムに配色。フットネイルも色を合わせた。まるでドラゴンフルーツとマンゴーを思わせるような、夏らしいカラーだ。
わたしが彼をすきだったのは、もうすっかり過去の話。あのころは、たとえ休日でも、彼に会う日にこんなド派手なネイルはぜったいにしなかった。もっと背伸びして、かわいいよりもきれいと言われるような大人っぽい女性でいたかったから。今思えばちゃんちゃらおかしい話だけれど、あのころのわたしは、彼を想うことにただまっすぐで、とても一生懸命だった。

カメラマンの彼のことも、いつか、そんなふうにすきになれたらいいと思う。
つないだ手のやわらかさとあたたかさを、わたしはこの一週間ずっと反芻するように思い出していた。世間では、某国会議員や昔のアイドル女優が「恋人つなぎ」を撮られて大騒ぎ。なんだか嫌な感じだけどわたしにとってはわりとタイムリーな話で、彼がわたしと指を絡めて手をつないでくれた理由はなんだろう?と考えてみるものの、やっぱりよくわからない。
しばらく続いていたLINEはぱったりと返事が来なくなって、さみしいと思う反面、まぁ、またそのうち思い出したように連絡が来るだろうし、わたしから連絡をすることもあるんだろう…と考え直したら気が楽になった。あれから彼はどうしているかな。何を思っているだろう。彼の「またね」は、どんなに時間がかかってもこれまで一度も嘘をつかなかったから、もう一度だけ信じてみたいと思う。

それでは皆さま、よい夏休みを。わたしはまもなく北海道に旅立ちます。