先日、ふと思い立って炊飯用の土鍋を買った。無印良品のものだ。
わたしは昔から白いごはんが大好きで、チャーハンより、炊き込みごはんより、おにぎりよりも「白いごはんがいい」という子どもだった。ほんの少しの主菜と副菜、それに、お茶碗に山盛りによそったごはんがあれば、毎度の食事は事足りていた。焼肉に行っても、肝心のお肉は少しでよくて、何より白いごはんをたくさん食べたがった。まぁ、それは今も変わらないのだけど。
食べることや食べるものにさほどこだわりはないものの、最近は、忙しさにかまけて食事を蔑ろにしていた。太るのがいやで、夜遅くに帰った日には欠食することもあった。でも、それじゃあいけないな、と、ふと思った。
「土鍋で炊くごはんはおいしいよ」と聞いて、食べてみたくなった。100円ショップにも土鍋は売っているらしいけど、どうせなら長く使えるいいものを買おうと思った。

最初は残りごはんでお粥を炊くのが大切らしい。そうすることで、ごはんのでんぷん質が土鍋に染みわたり、いわゆる“糊”の役目を果たし水漏れ防止の効果があるんだとか。
まぁ、前述のとおり、わたしは「白いごはんがいい」のであって、お粥は食べることができない。べちゃべちゃしたやわらかいお米が苦手なのである。(ちなみに、もち米のつぶつぶが残ったままのおはぎや五平餅の類も苦手。お餅は大好き。)
土鍋おろしが終わったところで、いよいよ炊飯。20分水でうるかしたお米を、既定の量の水よりちょっと少な目で炊いてみる。最初から強火でいいらしい。10分強、辛抱強く待っていたら、蓋のすき間から泡が出てきた。ガスを止めて20分蒸らす。蓋を開ける。

あぁ、ごはんがぴかぴかつやつやしていて、つぶが立っている!

おいしいごはんのためのおかずは、ちょっとでいいくせに張り切っていろいろこしらえてしまった。いなり餃子、野菜とささみの和え物、キャベツの塩だれ、トマトと玉ねぎのサラダ。最近は、ずっと苦手だった納豆も食べられるようになった。おいしいごはんにねぎたっぷりの納豆をかけて「いただきます」だなんてすばらしいじゃないか!

さて、肝心の白いごはんは、炊く前に少しうるかしすぎたのか、ちょっぴりやわらかめの炊き上がり。でも文句なしにおいしいごはんだった。おいしいごはんって、それだけでこんなにも心を満たしてくれるんだと感動した。
“食べること”って、生きていくうえでやっぱり大切なこと。大事にしなくちゃいけないこと。

さぁ、おいしいごはんを食べて明日からの一週間も元気に乗り切りたいと思います。

紺碧

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この連休は名古屋へ行っていて、今日横浜に帰ってきた。明日は仙台に向かい、実家に一泊。日曜日はさらに北上して大船渡でお仕事。嗚呼、わたしの連休最終日!…というのは冗談で、お仕事が終わったらまた実家に泊まり、月曜日はしっかり振替休日を取得予定。慌ただしいけど、今のわたしにはこれくらいがちょうどいい。

伊勢神宮に行きたかったんだけど、「悪いこと言わないからやめておけ(菓子博のせいで激混み)」と名古屋在住の妹に大反対され、しぶしぶ断念。でも、やっぱりどうしても行きたくて、早くも夏休み終盤に予定を立て宿まで予約。こうして、久しぶりの一人旅の行き先は伊勢に決まった。
“思い立ったが吉日”のような感じで、パッと決めて出かける旅の方がおもしろい出会いがあるもので、今回もそんな気がしてならない。

覚王山で大好きなインドカレーとチャイを、栄の老舗喫茶店でお気に入りの焼き立てアップルパイを、かの風来坊で手羽先を、さらには熱田神宮近くで超豪華なひつまぶしを食べて終始ご機嫌なわたくしは、これまた大好物のコンパルのエビフライサンドまでもお持ち帰りして、最後の最後まで名古屋を堪能しつくしたのだった。
あー、満足したー。

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誰にでもいい顔をして、ちょっと気になる女の子がいれば簡単に手を出して、そんなちゃらんぽらんなひとに少しでもなびいた自分が大嫌い。「また会おうね」なんて、心にもないことをさらっと言ってのけるようなひとだったんだ。ひとの気持ちを弄んでからかって、おもしろがっていたに違いないんだ。彼のひとことに、すこしでも期待したわたしがばかだった。
すべてを悟った4月の最後の日曜日、どうしようもなく腹が立って悔しくってイライラして、わたしは彼の連絡先もLINEのやりとりもすべてきれいに消去した。同じようにね、彼と過ごした思い出だって、全部、ぜんぶ、消えてしまえばいいって、そう思っているんだよ。
「4月から担当が外れた」と言ってたから、もういっしょに仕事をすることは二度とない。きっとこの先、再び連絡を取ることも、直接会うようなこともないだろう。

あぁ、だから、それでよかった。
きれいに終わった。それが、よかった。

相変わらず、電車に飛び込んだり道路に飛び出したりすることを考えてる。
来る日も、来る日も、考えてる。
こんなわたしなんて、生きてる価値ないんじゃない?って、誰かがささやいてる。
わたしもそう思うんだよね、って、思うだけだけど。
仕事が楽しかろうが、上手くいってようが、おいしいものを食べても、友だちと楽しく過ごしていたって、それだけでは埋められない寂しさみたいなものがあってさ。「ひとりでも平気」とか「婚活なんて」とか「今は恋人はいらない」とか、そういうつよがりの裏側に隠された複雑な感情を、わたしはひとりで持て余している。

まぁ、だからってそんな簡単に死んだりしないんだけど。
こういうわたしみたいなのが図太く生き残っていくんだろうけど。
それでもまぁ、ときどき、考えちゃうよね。見ないように、知らないふりして、気づかない体を装って、なんでもないような顔しながら、きっと誰より真剣に考えてるんだろうね。ほんと、ばかだね。

さぁ、今日から5月。
仕切り直しってことで、振り出しに戻ったつもりでもう一回がんばろう。
皆さんすてきなゴールデンウィークを!
(こんなわたしが言ってもぜんぜん説得力ないけどね!)