桜色

今日は4月1日付の異動の内示日だった。
いつか、こんな日が来ることはわかっていた。

もう、朝の電車で彼を探すこともないし、同じ建物で彼と顔を合わせることもない。
わたしは彼の連絡先を消してしまったから、彼と連絡を取ることも、多分もう二度とない。
恨み言の一つや二つでも言ってから終わりにすればよかったかな。でも、そうしなかったことを正解だったと思える日が、きっと、きっと、未来にあると信じたい。

寂しいな、という気持ちと、ほっとした、という気持ちが半分ずつくらい。
どんなにきれいごとを並べてみたところで、不道徳な関係はやっぱりわたしには向かなかった。わたしは彼のことはすごく好きだったけれど、その代わり、妻子ある彼を好きになってしまった自分のことは大嫌いになった。その代償は、とてつもなく大きかった。
わたしは、寂しさも、悲しさも、切なさも、苦しさも、時間が経つごとにすこしずつ薄れていくことを知っている。いまはただ、そのときをじっと待つしかない。そして、こんな馬鹿げた恋など二度とするもんか、と決意を新たにする。そんなふうに、これからはじまる新しい日々を歩いていく。

彼のことをここに書くのは、今日で最後にする。
うしろめたいことはぜんぶ3月に置いていくことにする。
彼もわたしもいまの会社を辞めるわけではないから、この先、また彼とどこかでいっしょに働く日がくるかもしれないけれど、そのときは、フラットな気持ちで彼と接することができるようになっていたい。そのためには、わたしも成長しないといけないな。
たくさん本を読む。コツコツと勉強を続ける。目の前の仕事に一生懸命取り組んで、まわりのひとたちを大切にする。これからの毎日を、そんなふうに過ごしていこうと思う。

いろんなものを捨てたい欲がむくむくとわいている今日このごろ。生理前、いつもなら「なんにもしたくな〜い」とソファでごろごろして過ごすのが定番だけど、今日のわたしはなぜか違っていて、片付けこそいまのわたしがやりたいことだ!と、今日の主戦場として狙いを定めた1.5畳ほどのウォークインクローゼットに果敢に立ち向かった。
ありとあらゆる洋服や下着や靴下やハンカチなどをベッドの上にどんどん放り投げて、ひとつずつ「捨てる」と「取っておく」に分類。「取っておく」と決めたものは傷みや色落ちなどを確認し、状態によっては「捨てる」に変更するなどした。その結果、45リットルのゴミ袋2.5袋分を処分することになった。実家で暮らしていたころから使っているプラスチックの衣装ケースはすみずみまで拭き上げて、「取っておく」方に振り分けた洋服たちを丁寧に畳んできれいにしまった。
年齢を重ねても体型は変わらないものの、服の好みはけっこう変わったことを実感した。「捨ててもいいな」と思う服を数着残しているのは、いまそれらを捨てたら会社に来ていく服がなくなってしまうからだ。そんなわけで、もうすこし暖かくなって本格的に衣替えするころにはさらに捨てることになりそう。これからは、手持ちの服が「お気に入り」だけになるように、ワードローブをすこしずつ入れ替えていきたい。
収納は、「使うもの」をしまっておくためにあり、「使わないもの」を隠しておくためにあるのではないという。わたしも、なるべく自分の家をそういう家にしたいなぁと思うけれど、そこまで思い切って捨てられないモノもある。だから、そこはわたしなりのルールを決めて、自分が後悔しない片付けをしようと思っている。

さて、今年もそろそろ新しい挑戦をはじめることにした。
札幌にいたときに一度だけ受験した簿記3級、恥ずかしながら不合格だった。合格率40%の簿記3級に落ちて合格率17%の宅建に一発合格って、わたしがどれだけ「数字」に弱いかを如実に表していると思う(笑)でも、簿記の知識は給与の仕事でも必要だと実感することが多々あって、重い腰を上げて、今年、やはり再チャレンジすることを決めた。
簿記3級は今年の夏までに合格するのが目標。そのあとは、来年夏の試験を見据えて社労士の勉強を始めるつもり。社労士はさすがに独学では厳しそうだから通信講座を受講予定。あまりの壁の高さに途中で諦めてしまうかもしれないけれど、でも、やれるだけやってみる。

生理前、例のおくすりの効き目はいまいちで最近気分がずーんと落ち込みがちだったけど、今、この日記を書いていたら、なんだかちょっと元気が出てきたような気がする!
久しぶりに前向きな文章を書けてよかった。

今日も日記を読んでくださったみなさんに感謝しています。

ice blue

先週、数日会社をお休みして札幌に帰り、職場のお土産に買って帰った「ぽてコタン」というお菓子がずいぶんと好評だった。


向かいの席に座っている若者は、「さっき食べてあまりにおいしかったから、すぐに楽天でポチった」と教えてくれた。実はわたしもはじめて食べたんだけど、ポテトのザクザク感と玉ねぎの甘みがマッチして、とてもおいしかった。おそらく「じゃがポックル」の兄弟?お友達?的存在のお菓子だと思うんだけど、個人的にはじゃがポックルよりも好き。これはぜひまた買いたい。

4月からまた札幌に戻れないかなぁ…と淡い期待を抱いていたけど、残念ながらわたしは来年度も引き続き給与担当らしい。課長には「異動はないだろうと思っていたのでぜんぜん大丈夫」とつよがりを言ってみたものの、やはり札幌に戻りたかったというのが本音だ。
まぁ、でも、引っ越しもないし、仕事も変わらないし、これからも平凡な毎日が続くと思えばそれもまたいいんじゃないかな。給与の仕事も3年目ともなればさらに余裕が出てくるだろうし、その時間は資格試験の勉強と読書に充てようと思う。

2月の終わり、雪が降り積もる札幌は凍てつくような寒さだったけど、それがよかった。久しぶりに、ほんとうに久しぶりに、すきなひとに会いたくなってしまって、それだけがどうしようもなく悲しかった。